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2024年度 Federal Budget(連邦予算案)

遅れながら2024年度のFederal Budget(連邦予算案)です。

今回は税金に関することは少ないのですが、減税政策の最後のTax Cuts Stage 3が決定されております。12年ぶりの税率変更です。とはいえ、現在、最低賃金も含め給与水準が上がっているので、このインフレ下でトクをしているのはATOですし、2019年から2022年に暫定的にあったLow and Middle Income Earner Tax Offset (低中所得者控除)、2022年のCost of Living Tax Offsetといった税控除がないことを思うと、特に給料が上がっている中そこまでのパンチ力はありません。ただ、何もなかった2023年、2024年よりは減税されているのは確かです。現在も物価高騰はやまず、2022年のCost of Living Tax Offsetのような補助は必要ですが、これをできないのがコロナで何も考えずにばら撒いた今のオーストラリアでしょう。

さて、あまり数は多くないですが見ていきましょう。

個人

当初のTax Cuts Stage 3の予定から多少変更され、2024年7月からの2025年会計年度より以下のように税率が変わります。当初の案では高所得者に有利となっていましたが、決定された案では低中所得者有利な結果となっています。ちなみに以前同様45,000ドルより上はカンパニーの税率25%の方がまだ低くなっています。

課税所得 税率 税額
0 – $18,200 0% $0
$18,201 – $45,000 16% $18,200ドルを超えた部分に16%
$45,001 – $135,000 30% $4,288 + $45,000ドルを超えた部分に30%
$135,001 – $190,000 37% $31.288+ $135,000を超えた部分に37%
$190,001以上 45% $51,638 + $190,000を超えた部分に45%

 

例えば、

課税所得(Taxable Income)が100,000ドルの場合の税金はメディケア税込みで、

2024年 24,967ドルから

2025年 22,788ドル

と2,179ドル税金が減ることになります。

 

課税所得(Taxable Income)が60,000ドルの場合の税金はメディケア税込みで、

2024年 11,067ドルから

2025年 9,888ドル

と1,179ドル税金が減ることになります。

 

課税所得(Taxable Income)200,000ドルの場合の税金はメディケア税込みで、

2024年 64,667ドルから

2025年 60,138ドル

と4,529ドル税金が減ることになります。

 

課税所得20,000ドルから250,000ドルで減額幅を見てみると下記のようになります(メディケア税考慮せず)。

課税所得 減額 課税所得に対する減額の割合
$20,000 $0 0.00%
$30,000 $354 1.18%
$40,000 $654 1.64%
$50,000 $929 1.86%
$60,000 $1,179 1.97%
$70,000 $1,429 2.04%
$80,000 $1,679 2.10%
$90,000 $1,929 2.14%
$100,000 $2,179 2.18%
$110,000 $2,429 2.21%
$120,000 $2,679 2.23%
$130,000 $3,379 2.60%
$140,000 $3,729 2.66%
$150,000 $3,729 2.49%
$160,000 $3,729 2.33%
$170,000 $3,729 2.19%
$180,000 $3,729 2.07%
$190,000 $4,529 2.38%
$200,000 $4,529 2.26%
$210,000 $4,529 2.16%
$220,000 $4,529 2.06%
$230,000 $4,529 1.97%
$240,000 $4,529 1.89%
$250,000 $4,529 1.81%

 

メディケア税の課税されない課税収入のラインが単身の方で26,000ドルに上がり、2%未満の減額が32,500ドルまでとなります。。ファミリー、カップルの場合は43,846ドルに、2%未満の減額が54,807ドルまで上がります。つまり、単身の場合課税所得26,000ドルまではメディケア税がゼロ、ファミリー、カップルの場合は合計課税所得が43,846ドルまでメディケア税がゼロとなります。

電気代の高騰に伴い、2024年7月から300ドルの補助を電気代のディスカウントという形で受けられます。

ビジネス

スモールビジネスの減価償却資産の一括計上金額が2023年までTemporary Full Expensingという暫定特例で一括計上できました。これが2023年7月から1,000ドルになる予定でしたが、20,000ドルまでの一括計上が認められます。

電気代の高騰に伴い、$325ドルの電気代削減があります。

スーパーアニュエーション

Parental Leaveには今までスーパーアニュエーションは付いていませんでしたが、2025年7月以降は12%のスーパーアニュエーションも払われます。

 カンパニー、トラストの場合は債務などを倒産という形で帳消しにできることがありますが、未払いのスーパーアニュエーションがある状態での倒産の場合は未払いのスーパーアニュエーションをビジネスオーナーに請求できるようになります。