もうこうなってしまい取り返しのつかないコストをサンクコストといいます。日本語で埋没費用といいます。サンク(沈む)コストでもう沈んでしまって取り返すことのできない費用です。
例えば、よくあるのが
試合の観戦チケットを家に忘れたケースです。1枚5,000円のチケットを購入し、試合を楽しみにしていました。しかし、当日会場に着いてガーン、家にチケットを忘れてきたことに気づきます。しかし、ラッキーなことに当日券に余りがあり5,000円で売っています。これを買って試合を見ると、多くの方はチッ、この試合の費用が10,000円になっちゃったよ、と考える人が多いでしょう。それを元にそれならやめるか、という方もいるかもしれません。結果として試合を観戦せずに終わります。しかし、その時点では忘れた5,000円のチケットはサンクコストでもうどうにもこうにもならない5,000円です。しかし、元々この試合には5,000円の価値があるということで5,000円払ってチケットを買っていますので、自分にとって5,000円の価値があるということです。つまり、どうにもならない5,000円のチケットは無視して、このサンクコストは無視して5,000円の当日件を買うべきであるということになります。
ギャンブルにはまる方もこのサンクコストの考え方ができれば、負け続けてドツボにはまることもありません。
婚活、恋愛も同様です。過去費やした費用、情熱は忘れて次を戦う必要があります。
注文してしまったマズイ料理も同様です。マズイ料理を食べ続けるなら、一層のこと違う料理を注文した方がよいかもしれません。
このようにサンクコストは意思決定に歪みを与え、間違った意思決定をする原因となります。せっかく~したのに、というのが未来の意思決定を狂わします。
レントも下がらない、免除されない、支払い伝票は来るなど大変かもしれません。例えば、店を開くのにXXXXXドルかかったんだから、続けないともったいない、というケースもあるかと思います。しかし、店に費やした費用はサンクコストですので、これから長いこと低迷を続けることが見える場合は撤退するのも大きな戦略となります。
このサンクコストも含め、請求書、値札の金額だけが費用ではありません。何かをしなかったコスト(機会費用)、時間、ケチった代償も立派な費用です。