銀行振込、電子マネー、キャッシュレスサービス
現在オーストラリアでも日本でも盛んにおこなわれている電子取引、キャッシュレス取引。クレジットカードや電子マネー、EFTPOS、Google Pay、Apple Pay、ペイパル、日本ならスイカなどでの決済です。日本でも最近盛んにCMしているPayPay、Line Payも同じです。
このキャッシュレスサービスですが、オーストラリアも日本も国を挙げて奨励しています。この国を挙げたFintechの流れに則り、このような多くのキャッシュレスサービスが激増しています。小栗旬さんの三井住友カードのCMやオダギリジョーさんのエアペイのCMが記憶にある方もいるかもしれませんが、これらもこの類です。最近キャッシュレス化が遅れている日本はドル箱のごとくいろいろな事業者が入ってきています。
現金がなくともインターネットバンキング、銀行カード、クレジットカード、スマートフォンやスマートウォッチでお金を払うことができとても便利。オーストラリアでもスマートフォンやパソコンで振り込んだり、銀行のカードやクレジットカードをお店の機械にかざして支払ったり、日本のコンビニや自動販売機でもスマートフォンをかざして支払いをしている方も多いのではないでしょうか。
利便性、今から予想される無人店舗での有用性、効率性、それに伴う消費の助長などメリットがたくさんあります。
税金も一つの理由である
さて、なぜこのように我々が便利になるだけになるはずの電子取引、キャッシュレスサービスを国を挙げて導入しようとするのでしょうか。
電子取引=記録が必ず残る
です。
つまり、この記録を見ればどのビジネスが、誰が、いくら、いつ、どれくらいの売上、入金があり、何を買ったかを国が全て管理できるのです。現金での取引の場合現金で売上、給料をもらって、現金で購入することで記録がどこにも残りません。しかし、カードやインターネットバンキングでの受け取り、支払いをすることで記録が必ず残ります。
現金取引を少なくし、お金の流れを透明化したい
ということです。
オーストラリアの今一番の焦点は現金受け取りでの脱税です。ちなみに、オーストラリアでは10000ドル以上の取引は銀行振込などの電子決済が義務化されます。
タックスファイルナンバーでの国民番号管理のオーストラリア
そしてこれには続きがあります。
オーストラリアでは当の昔からタックスファイルナンバーによる国民の番号管理が行われています。また、イミグレーション、センターリンクなどの他の政府機関ともつながっています。今はITの技術も進歩し、その人がどこで働いているか、どんな収入があるか、どの銀行口座にいくら貯金しているか、どの株をいくら保有しているか、スーパーアニュエーションの残高がいくらか、ファミリータックスベネフィットのような補助金をもらっているか、子供が何人いるか、不動産を持っているか(州に登録するため)、売却したか、どんな車を持っているか(州に登録するため)など番号1つで紐づけされ抽出が容易です。日本でも始まったマイナンバー制度も同じ根端です。日本とオーストラリアの国税庁もつながっています。突然ATOから日本に賃貸不動産があるから申告しなさいとか、タックスリターン申告後に過少申告があります、とか連絡が来た方も多いでしょう。
オーストラリアでは我々の
- 給料
- 銀行利息などの投資収入
- 不動産の売買
- 株の売買
- パートナーシップ、トラストからの配当
- ビザ
- まだ全てではないがABNでの収入
- 政府補助金
はATOに報告され、我々の収入は管理されております。ビジネスオーナー様に今急務のSingle Touch Payrollもこの一環で、もちろん他の理由もありますが、我々の給料をリアルタイムに国が管理するためです。
このタックスファイルナンバーでの番号での紐づけと電子取引により、
記録が残る → その人のタックスファイルナンバーでその記録を見られる
- その人がいくら稼いでいる
- 支出と収入のバランスがおかしい
- 申告していない収入がある
- 税金額を把握できる
などを見つけ出せるというわけです。
ATOはMyGovでのタックスリターンを奨励することにより、無知な納税者がATOの握っている収入でよく分からないまま申告、直接取引し、税収を確定させようとしているのです。ATOは我々の税金から多額のお金を払い、Google広告の乱用やCMを駆使し納税者を囲い込もうとしています。ATOとのオンラインコミュニケーションで何を盗み取られているかも分かりません。
さすが、トップ5%が他のアッパラパーな国民をコントロールして支えている国です。