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ワーキングホリデーの間で流行る 新たなタックスリターン都市伝説

タックスリターンは間違った認識、噂がよく流れます。
特にワーキングホリデーの間でよく都市伝説がはびこります。
先日のワーキングホリデービザ保有者の税制変更でいくつか新たな都市伝説が出てきましたのでここで解説いたします。

”2017年1月1日以降働いてしまうと、2017年のタックスリターンで返金がなくなる、ほとんどない”

当然そのようなことはありません。
1月より前に収入がない人でも返金のない方もいれば、1月以降に収入があっても返金のある方もいます。オーストラリア人でも返金のない方はたくさんいますし、ワーホリでも新しい法律の下でも返金のある方はいます。

タックスリターンの返金というのは補助金でも、ボーナスでもありません。ただ単に

1.自分の収入に対する税金額
2.自分の収入から天引きされた(払った)税金

の差額にすぎません。2が1より多い場合に過払いとなり、払いすぎた税金がもどってくるだけです。
これは不変の原理で、オーストラリア人でもワーキングホリデーでも原理原則は同じです。

2017年1月よりワーホリの税率が37000ドルまで非課税枠(税金のかからない収入)なしの15%となります。これは1に影響します。自分の収入の15%が税金となります。もし、2が多ければ返金はありますし、少なければ追徴課税です。つまり、給料から多く税金を引かれていれば、このルール変更があった後も返金はあるわけです。もしタックスリターンで返金がほしいという場合は、これからも働いている雇用者(会社)に32.5%の税金を引いてもらうように頼みましょう。

2016年7月から2016年12月末までに働き10000ドルを稼ぎ、3000ドルの税金を天引きされていました。2017年1月から2017年6月までに4000ドル稼ぎ、600ドルの税金を天引きされていたとしましょう。この場合

2016年7月から2016年12月まで(ルール変更前の収入)の税金額 0ドル
2017年1月から2017年6月まで(ルール変更後の収入)の税金額 4000ドル X 15% = 600ドル

よってトータルの税金は 0ドル + 600ドル  = 600ドルとなります。トータルで 3000ドル + 600ドル = 3600ドルの税金を天引きされていますので、本来600ドルの税金でよいところを3600ドル払っているため、過払い分の 3600ドル – 600ドル = 3000ドルものの返金がタックスリターンであります。
これは経費や他の要素も加わってきます。

逆に、2016年7月から2016年12月末までに働き13000ドルを稼ぎ、1000ドルの税金を天引きされていました。2017年1月から2017年6月までに10000ドル稼ぎ、きちんとしてないオーナー、会社で働いてしまい400ドルの税金しか天引きされていなかったとしましょう。この場合

2016年7月から2016年12月まで(ルール変更前の収入)の税金額 0ドル
2017年1月から2017年6月まで(ルール変更後の収入)の税金額 10000ドル X 15% = 1500ドル

よってトータルの税金は 0ドル + 1500ドル  = 1500ドルとなります。トータルで 1000ドル + 400ドル = 1400ドルの税金を天引きされていますので、本来1500ドルの税金を払わなくてはならないところを1400ドルしか払っていないため、100ドル足りません。タックスリターン申告をしてこの足りない100ドルを払うことになります。

上記から、2017年1月以降に働いても返金のある方もいれば、払うことになる方もいます。

最悪のケースは未申告です。タックスリターンはただの義務ですので、返金があるから申告するとか、しないとかという問題ではありません。
支払いになるからと言って申告をしないと罰金が加わってくるだけとなります。

タックスリターンで返金をもらうにはどうすればよいのか

2017年1月以降の収入でも32.5%を天引きするよう雇用者(会社)に頼めばタックスリターンでかなりの額の返金があります。
この場合、一年間で37000ドルを越える結構な額を稼いでも追徴課税になり国税庁に追いかけられることもなくなります。

また、今後取り締まりの厳しくなる、キャッシュジョブと呼ばれる、現金でお金をもらい働いていなかったことにする不法労働
タックスリターン未申告はビザにも影響する可能性があるので、ご注意ください。

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