今年もいっそうタックスリターンの経費計上のチェックがかなり厳しくなります。
かつてのバラマキから一転、財政難で税収増が急務のオーストラリア。国の焦りが伝わってきます。ワーキングホリデービザ保持者だけへの増税、通称“バックパッカー税”もその一例。
この傾向で、経費の計上をなるべくさせないよう躍起になっております。最近はこのニュースが頻繁に出てくるので聞いたことがある方もいるかもしれません。
数年前に経費計上額に上限を設けようとしたオーストラリア政府。しかし、収入による不公平、職業による不公平などを理由に猛反対をくらって断念、今度はチェックを厳しくすると公表することで経費計上を制限させようという根端です。
自分でタックスリターンを申告させて、無知を理由に経費計上させない、というのも一つの作戦。また、ATOとの直接データ取引で何を盗み取られているかも分かりません。最近のフェイスブックの個人情報の漏えいも記憶に新しいところですが、オンラインの場合、相手がどこにいるかもすぐに分かります。インターネットを見ていて、なぜか自分の興味のある広告がやたらと出てくるのはこのためです。ATOはフェイスブックやGoogleマップを見ているのも事実です。
最も注意するタックスリターン経費項目
経費の中でも特に気を付けなくてはならないのが、
- 自家用車の経費
- 出張費
- 携帯電話
- インターネット
- 家での仕事の光熱費
となります。
特に今回の一番の焦点は車です。
ちなみに通勤に関する車、公共交通の費用は経費計上が厳しく制限されております。
これらは領収書の保管に加え、いつ、何のために、どれくらい使ったかの記録が必要となります。この記録を必要とさせる、と明言することで、手間がかかる、実質難しい、ということで断念する方も多くいるでしょう。ATOの狙い通りです。
上記の記録で仕事用の%を見積もることになります。
税務監査は選ばれるかどうか
税務監査は正直、運もあり、同じ経費を計上しても税務監査に引っかかってしまう人、引っかかりやすい職業があります。
最近のIT技術の進歩でATOもこの職業でこれくらいの収入の人が、この金額より多いこの経費を、この経費計上項目で計上すると自動抽出する、といったプログラムを敷いております。このようにIT技術の進歩でATOが調べやすくなったのも経費のチェックを以前より強化する理由です。
経費の額は収入にもよります。年収30,000ドルの方が5,000ドルの経費を計上するのと、年収200,000ドルの方が同じ5,000ドルの経費を計上するのでは、客観的に見るとどちらが狙われるかは予想がつくでしょう。
また、自分の車での移動の機会の多い建築作業員、セミナーに出なくてはならない弁護士や会計士、インターネットを利用することの多いウェブデザイナーやITエンジニアとオフィスのアドミンや営業職とでは客観的に考えて、どちらが狙われやすいか予想がつくでしょう。
自家用車の仕事利用の記録用のログブックはこちらをご利用いただいても結構です。
Ezy Tax Onlineにお申し込み時にフォームに添付してください。
ただ、税務監査になったからといって、違反をしたという意味ではありません。あくまでチェックですので、ATOの要求する記録や領収書、説明を提出すれば問題ありません。