タックスリターン(確定申告)の申告が7月1日より始まりましたが、ATOの最近のデータマッチングプログラムをご紹介いたします。
我々の雇用収入、銀行利息、株の配当、売却、センターリンク収入などのデータはすでに数年前よりATOに握られています。
オーストラリアはタックスファイルナンバーにより我々の収入が一元管理されております。
これに加え最近ATOはアグレッシブにいろいろな所からデータを集めそれを税務順守に利用しております。センターリンクといった政府機関の横のつながりはもちろんですが、
我々の銀行口座はもちろんですが、最近は手を広げ
- eBay
- PayPal
- 保険会社
- State Revenue Office
- Rental Bond Authoritiesなどの不動産登録
- 州のトランスポート
などありとあらゆる所からデータを仕入れ使っております。
不動産では、最近のATOの発表で1100万人分にものぼる不動産データを調べることになると見積もっております。また、嗜好資産、例えばボート、競走馬、絵画、自家用ジェットなどの所有者のデータを調べたり、イミグレーションからもビザの詳細、配偶者の詳細などを入手するということです。
これはどういうことかというと、新築住宅を購入するのにローンなしで購入したり、頭金を入れているかもしれません。そのお金がどこから来たのか。当たり前ですが、毎年のタックスリターンで収入が高くもないのに家や賃貸物件を買うとどうなるでしょうか。普通に考えるとそのお金はどこから来たのか、ということになります。
また、賃貸収入をきちんと申告しているかということも調べる対象です。車やボートも同様です。
ATOは銀行口座も許可なく見れます。銀行口座も例えば、給料でもない、ビジネスの売り上げでもないものが、多額または頻繁に入金されていたとしたら、そのお金は何のための入金なのか、ということになります。保険も同様です。保険というのは何かしらの資産に掛けることが多いものです。例えば自動車保険、住宅保険は保険を掛けるというのは何かしらの資産を所有しているということになります。これらを紐づけていくことで辻褄が合わないということが発見されます。
これらから、現金で給料をもらいタックスリターンで申告していない、ビジネスの売り上げを過少申告している、海外に収入源があるのではないか、というつまり脱税の疑いをかけます。
ATOから手に入れた情報ではATOは14の保険会社から情報を入手するいうことです。ここでは割愛いたしますが、逆を言えばこの14の保険以外の保険会社を使えば監査のリスクが減ることになります。
自分の銀行への入出金を説明ができようにしておくことが大切です。