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お前ズルい、あなたズルいは税金にも当てはまる – 税金の公平性

税金は公平でなくてはならない

税金とは何なのか、に続いて税金の公平性について考えてみましょう。何をもって公平である、というのでしょうか。税金において公平とは、いろいろなことが考えられます。売る側に課せばいい、稼いだ者に課せばいい、買った人全員に課せばいい、何歳以上に課せばいい、何かを使った者に課せばいい、金持ちに課せばいい、資産をたくさん持っている人に課せばいい、などいろいろな税金の課税方法があります。

一番簡単なのは皆一律XXXドルね、です。しかし、これだと貧困層と富裕層が一緒の金額になり、負担割合としてはこれはこれで公平とは言えません。

税金の公平性の考え方はいろいろ

税金の公平である、という考え方にはいろいろあり、

  1. 使った者が払う
  2. 収入の多い者が払う
  3. 資産をたくさん持っている裕福な者が払う
  4. 収入が同じなら状況、境遇によって変わる

などがあります。

例えば、1はこの道路を使った者が税金を負担する、タバコを吸う者が税金を負担するなど。2は稼いでいる人が多く税金を払う、3は不動産を持っている人が税金を負担する、4は片親と両親家庭の税金額を変える、支出の増える子供の数により税金額を変える、などです。

田舎の舗装されていない道しか通らない方は(ほとんどが都市部に住んでいる日本人には信じられないかもしれません)都会のように道が便利な所に住んでいる人がズルい、というかもしれません。お金がない方は稼いでんだから金持ちが払って当然、と思っている方がいる一方、高収入者はなんで我々が貧乏人の世話をしなくちゃいけなんだ、と主張するかもしれません。

飲み会に参加する方も多いかと思います。飲み会で、あなたはお酒飲んで私は飲んでいないのだから割り勘ではなくあなたが多く払って、あなたはたくさん食べたからたくさん払って、高給取りなんだから高いからおごってよ、あなたは持ち家も貯金も多いんだから、たくさん払ってよ、私は子供4人いて、あなたはいないんだからたくさん払ってよ、とどれをとっても文句の出る内容が想像できます。税金もこれと一緒で解決点はありません。これに対し、着席前支払いの太っ腹ぶりで自分の税金が誰かのために使われるのなら全然気にしない、という方もいるでしょう。

その中で、各国がなんとか税法という税金の“ルール“を作って課税しています。オーストラリアの所得税は累進課税といい、収入の多い人に高い税率が適用されます。課税所得が18,200ドルまで無税、18,201ドルから19%、37,001ドルからは32.5%、90,001ドルからは37%、180,001ドルからは45%といった税率です(メディケア税除く)。またこれは超えた部分のみその税率となる超過累進税率方式といい、超えた部分のみその税率が適用されます。GST(消費税)は物やサービスを買うと一律で10%の税金を払います。ただし、オーストラリアは今日本で議論されている軽減税率を取っており、生活に最低限必要なもの、とみなされるものには消費税がかかりません。ColesやWoolworthsで買い物をした際にレシートを見てみてください。*があるものが消費税のあるものです。Parenting Payment Single を受給している片親家庭や年金生活者、都市部から離れた田舎に住んでいる方には税控除(税金が安くなる)があります。不動産を持っている方はレイツ(固定資産税)を払います。タバコを吸っている方はタバコを買うとたばこ税を払っています。

現金で給料をもらって過少申告、しかも過少申告でファミリータックスベネフィットを多くもらう、センターリンクの不正受給、最近摘発が続いているパートナーがいるのにシングルとしてセンターリンク不正受給などしている人達によって、きちんと納税している人にとってどれだけ公平性を崩しているかが分かると思います。日本でもオーストラリアでもよく叩かれる政治家のお金の問題も税金から給料をもらっている人が税金を無駄にしているから叩かれるのです。

そして、なんと

オーストラリアはワーホリビザというだけで高い税金を課せられる、世界でも類を見ないビザによって税金が変わる国

です。

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